30代が結婚サイトに登録する前に知るべき運命の人と出会うタイミングとその見つけ方。ハンナ・フライ「恋愛を数学する」

　20代、30代のうちに結婚したいと思っていたのに、なぜか独身を貫いてしまった？あなたの人生において最も理想的なパートナーの条件は数学的に割り出すことができます。婚活アプリ、結婚相談所で時間とお金を無駄にする前に知ってください。

ハンナ・フライ
恋愛を数学する (TEDブックス)

あなたにおすすめ

結婚相談所に登録しても恋人ができない
今付き合っている人と結婚すべきか悩んでいる
自分の運命の人にいつ出会えるのか知りたい
結婚したい！なのにいつまでたっても理想の相手に出会えない

本書はあなたにとってベストなパートナーを数学的に見つけられる本です

　数学者が恋愛におけるあらゆることを数式で表し、
あなたの理想の恋人がこの世に何人いるか、
何番目に付き合った人と結婚するのがベストか、
会話の観察からカップルの離婚率を90%の精度で予測する方法。などを教えてくれます。

　特に、あなたの人生において、最も理想的なパートナー・運命の人を捕まえる方法を紹介します。

あなたにとってベストなパートナーを捕まえる方法

　人生でどれだけの人に出会い、何番目の恋人と結婚するのがベストか知りたくありませんか？それは数式で計算可能です。

　運命の人を捕まえるために最適な戦略は「最終停止理論」と呼ばれる方法で求めることができます。それがこちら

なんのこっちゃ。引かないでください。式は理解できなくても大丈夫です。

　このPというのが、あなたがベストな人物のところでゲームを停止して身を固められる確率らしいのです。まずあなたの恋人になりうる人の数（n）とそのうちあなたがはじめに振る人の数（r）を求める。

ベストなパートナーを捕まえるタイミング

婚活マーケットの感覚をつかむべく若いうちは幅広く、遊びでお付き合いし、生涯で付き合うであろう仮装リストの40％を振りましょう。
そのあとで、その後に現れた中で、これまでに付き合った誰よりも優れている最初の人物を選びましょう。

　例えば、あなたが生涯に10人の相手と付き合うとすると、最初の4人を振って、その後最初に現れた4人より魅力的な人物を選べばいいということです。

　それがあなたにとってベストなパートナーの可能性が最も高い選び方です。

人生で何人と付き合うかなんてわからない？

　とはいえ、生涯で何人と付き合うか自分では決められないですよね。そんな時はお付き合いできる期間が一生のうちでどれくらいありそうか。で計算します。

　生涯で付き合う人数ではなく、恋愛開始期間から結婚したいタイミングまでの最初の37％の期間に出会った方を振りましょう。

　初めて付き合うのが15歳で、40までには身を固めるのが理想だとしましょう。そのおつきあい期間のはじめの37％の間は（24歳の誕生日をちょっと過ぎるまで）、全員ふるべきです。この期間で婚活マーケットの感覚を養い、人生のパートナーに対して何を期待するのか、現実的な考え方を手に入れましょう。このお断り段階が過ぎたら、その後に現れた中で、それまでに出会った誰よりも優れている最初の人物を選ぶのです。
　この戦略に従えば間違いなく、あなたの仮装リストの一番上にいるパートナーを見出す確率は最大になります。
「恋愛を数学する」

結論：あなたにとってベストなパートナーはこうして決める

　あなたが２４歳以上であれば、24歳までにお付き合いしたパートナー以上の相手に出会ったらその人と結婚するべき。

もちろん落とし穴もあります。

　２４歳までに付き合った中に人生最高のパートナーがいた場合。死ぬまでその後に現れた人をふり続けることになります。

　２４歳までに付き合った人があまりにもクズだった場合。単にクズじゃない人間、あるいはちょっとましなクズを選ぶことになります。

悪しからず。

応用：これから婚活を始めるなら

　1.何年後までに結婚したいか決める。そのうち37%の期間に出会った人は全てお断りする。

　2.その後に現れる、それまでに会った誰よりも魅力的な人と結婚する。

　ここで大事なのは、プロフィール上魅力的な相手ではなく、実際に自分がデートまたはお見合いにこぎつけた中で最も魅力的な人物ということです。

　結婚相談所に魅力的な条件の人物が何人いようが、あなたを相手にしてくれないのなら37％期間に出会った人にカウントしてはいけません。

さらに詳しく恋愛を計算したい方へ。本書の目次をご紹介

恋人ができるチャンス
美しさはどれぐらい重要か
夜遊びの喜びを最大化するには
オンラインデート
恋の駆け引き
セックスの数学
いつ身を固めればいい？
結婚式を最適化する方法
末長く幸せに暮らすために

余談1。ある男、の無謀な配偶者の条件

　伊丹十三（映画監督で俳優でエッセイスト）が自身のエッセイ「女たちよ！」の中で、配偶者を募集していた。

　そのリストの数々があまりにも無謀だったので、ご紹介。世の日本人男性の理想が詰まっているとも取れるので、ご参考までに。

配偶者を求めております

一、ごく贅沢に育てられたひと
一、ただし貧乏を恐れないひと
一、天涯孤独であるか、ないしはごくごく魅力的な家族をもち（美しい姉や妹たち！）
一、ルーの下着、エルメスのハンド・バッグ、ジュールダンの靴を愛用し
一、サリンジャーの「キャッチャー・イン・ザ・ライ」が一番好きな小説で
一、頭がいいけれどバカなところがあり
一、バカではあるが愚かではなく
一、まだ自分が美人であることに気づいてなく
一、伊丹十三が世界で一番えらいと思っている
一、私より二まわり年下の少女
伊丹十三「女たちよ！」

伊丹十三
「女たちよ！」

　ここでは10の条件を紹介しましたが、他に料理の腕前、好みの音楽にまで言及し、23の条件を提示している。最後の条件が女性ではなく、少女というのが、ね。

　天涯孤独でエルメスのハンド・バッグの中に「キャッチャー・イン・ザ・ライ」を入れている18歳ってこと？

　実際にいるとすれば、「親が残した遺産で生活している正真正銘のお嬢様」or「あなたの人生を木っ端微塵に吹き飛ばす地雷女」二つに一つだと思いますが、彼は27歳で7歳年下の女性と結婚し、36歳で12歳年下の女性と再婚しています。「再び女たちよ！」では奥様とのエピソードも登場。どちらもすごく面白いエッセイです。是非。