突然ですが、あなたはものを捨てられる人ですか? ものが多すぎるとわかっているのに、捨てられない。と困っているのなら「365 Less Things(毎日1つ、365日減らす)」を試してみてください。
一年をかけて、部屋からものが減っていくのはもちろん、あなたの求める「捨てスキル」が確実に向上します。
「365 Less Things(毎日1つ、365日減らす)」とは
「365 Less Things(毎日1つ、365日減らす)」は、Colleen Madsen氏が考案した片付けのメソッドです。彼女は2010年に、新年の抱負として1日ひとつ365日ものを手放すと決めました。そして捨てる、あげる、売る、使い切ることで365個のものを減らしたのです。
365個の内訳はこのようになりました。
- 67個 廃棄(一部リサイクル)
- 237個 寄付または贈与
- 58個 販売(売上合計$1533.65オーストラリアドル)
- 3 使い切り
彼女は新年の抱負としてはじめましたが、必ずしも1月1日に始める必要はありません。このメソッドのやり方は、毎日必ず、最低1つを捨てる。これだけ。1つ以上であれば1日にいくつ減らしても大丈夫です。
このメソッドの魅力は取り掛かるのに、気合を入れる必要がないこと。毎日少しずつ片付けを進めていくことができます。
「365 Less Things(毎日1つ、365日減らす)」の実践方法
説明がいらないほどシンプルなメソッドですが、取り組むにあたっての2つのコツを紹介します。
アラームを設定する
何よりも大事なポイントは続けることです。「365 Less Things(毎日1つ、365日減らす)」をはじめるにあたって、毎日忘れずに続けられるようにスマホのアラームを設定しましょう。毎日決まった時間にアラームを鳴らし、忘れずに実行できるように準備しておくことをおすすめします。
エリアごとに集中して片付ける
毎日何となく、気になったものを手放していくのもいいですが、エリアごとに集中して取り組むと、家中の隅々まで整理することができます。
玄関、キッチン、寝室、リビングと大まかに分けてさらにその中の収納家具、引き出し、とエリアを小さく区切ってみましょう。今週はこの引き出し、来週はデスク上など1箇所づつ片付いていくと目に見えてスッキリした場所が増えていきます。変化がわかりやすいとモチベーションも保ちやすくなります。
一年たたずに家の中を1周してしまったら、2周目に挑戦しましょう。1周目では捨てきれなかったアイテムも、捨てることに慣れてきたら気持ちよく手放せるようになっているかもしれません。
このメソッドの魅力は、時間をかけて少しずつ変化していくことです。部屋の中はもちろん、自分自身のものへの執着も、一日ごとに少なくなっていくのを感じることができます。
小さくはじめて大きく変化! 「捨てスキル」の向上を感じる
1日ひとつ? まあ、いけるでしょう。365日ずっと? それは……どうだろう? そう思って始めたこのチャレンジ。白状します。続きませんでした。一年は長い。ただ、確実に「捨てスキル」が向上したのを感じたので、ステップに合わせて起こった心の変化をお伝えします。
STEP 1 - 明らかなゴミを排除する爽快感
チャレンジを始めた当初は、捨てられそうなものを探すのが楽しみでした。まずは明らかなゴミを捨てていきます。使えなくなった乾電池。かすれて出なくなったマーカー。穴が空いた靴下。ひとつひとつは小さくて見てみぬフリを続けてきたものたち。あー、これ、もう使えないよな。と思いながらもほったらかしにしていたものたち。それらを取り除くだけでも気分がよくなります。
STEP 2 - 働き者のふりをしているサボり魔に気づく
明らかに不要なものが無くなってからがこのチャレンジのハイライトです。普通の片付けなら、いらないものを捨てて、それで終わりです。しかし、まだまだ手放すものを見つけなければいけません。明らかに使っていないものがなくなり、次に目がいくのが、使っているけど数が多すぎるものです。例えば、ハンガー、タオル、ベッドリネン、ペーパークリップ。使ってはいるけど、こんなにいる?ってくらい予備があるアイテムがあります。それらの適正数を数えて数を絞ります。必要な数は残しているので生活の利便性は損なわれず、新たなスペースが確保できます。
STEP 3 - 2周目で「捨てスキル」の変化に気づく
エリアごとに整理していって家中を1周したら、2周目に突入です。すでに不要なものを処分したエリアをまた最初から確認していきます。毎日何かしら手放しているので、この頃には捨てることへの抵抗が少なくなってきています。「もったいない」よりも「必要かどうか」でものを選べるようになっていました。ここで1周目ではもったいないからと、保留していたものたちを手放します。
STEP 4 - 残されたものたちの優位性が明らかになる
さらに、部屋が片付いてくると、残したものの違和感と不便さが際立ってきます。残したボールペンのうち書きやすいものと、インクの出が悪いものがあることに気づきます。Tシャツは着心地やシルエットの良し悪しで、つい手が伸びる1枚があることに気づきます。使わないペンやマーカー類、着ない服に紛れていたときには感じなかった個別の優位性に目がいくようになり、使いやすさ、心地よさを感じるものだけを残そうと考えるようになりました。
最終的に一年続けられなかったこのチャレンジですが、それでも部屋は片付いたし、何よりものを手放すことに少しづつ慣れることが出来ました。もったいなくてものが捨てられないと悩んでいるのなら、このやり方を試してみることをおすすめします。とにかく最初の一歩が簡単ですから。続けるうちに、いらないもの→多すぎるもの→使っていないもの→心地よさを感じないもの。と手放す基準が変化していくのを感じるでしょう。結果的に、これまで意識していなかった不快感を手放せるようにまります。
365日続かなくても、確実に「捨てスキル」は向上します。絶対に。
他のやり方を検討したければこちらから。