モノを分類して、引き出しごとにスペースを決めて、同じサイズに服を畳んで、種類ごとに。。。そんな苦労とお別れできる1冊「人生を思い通りに操る 片づけの心理法則」から学んだ、片付けに費やす時間をなるべく少なくする3原則。ごちゃつきやすいクローゼットをスッキリさせる5つのルールを解説。
DaiGo
「人生を思い通りに操る 片づけの心理法則」
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あなたにオススメ
- 整理整頓ができなくて困っている。そもそも片付けが嫌い
- 常に綺麗な部屋をキープしたい
- 限りある時間、集中力、体力、スペースを効率よく使いたい
整理整頓なんてできなくていい。まず片付けの目的を理解しよう
綺麗な収納。100均グッズを駆使した引き出し。コンパクトで綺麗に畳まれた服。もうそんなものに憧れる必要はありません。
時間とエネルギーがかかる整理整頓にお別れを。
結局、綺麗な部屋を維持できない収納術について考えるのはやめにして、本書の第1章を読みましょう。片付けられない悩みから解放されます。
本書の片付けの目的は自分の時間、体力、集中力を自分の有益なことに使える環境を作ること
つまり「整理整頓や片付けに費やす時間すら無駄なもの」と定義して、なるべくしなくていい状態を作る方法を教えてくれます。
そう。収納のプロ、片付け上手になる必要なんて全くなかったのです。収納を工夫したり、大量のものを整理したりする必要がない状態を作りましょう。
片付けのコツ基本3原則
- 原則1:「3択」の原則
- 原則2:「初速最大化」の原則
- 原則3:「ローコスト管理」の原則
本書は第1章で基本3原則を解説しています。ここを読むだけでもすぐに片付けを開始することができるようになってるのでご紹介します。
3原則を解説した後、おまけで、最も管理コストがかかる衣類の整理5つのコツについても解説します。ぜひ最後までお付き合いください。
片付けの原則1:「3択」の原則
人間の認知能力には限界があり、選択肢が3つ以内でないと即決できない。
私たちが何かを選ぶ時、迷わず即決できるのは選択肢が3つ以内のとき。それ以上になるとなぜかどれもピンとこないので迷いが生まれます。お寿司屋さんで「並・上・特上」の選択肢しかなければ即決できるのに、全てを自分で選べと言われると。。。そんな経験ありませんか?
ベストは選択肢を1つまで減らすことですが、現実的に生活に取り入れるルールとしては3つまで選択肢を絞っていくといいでしょう。
具体的には、仕事用の靴やバッグ、資格取得用の教材、食器、文具など、日常生活に直結するアイテム。部屋に散らかっているモノから減らしてみることで、選択に迷う時間、整理整頓の時間を減らしていくことができます。
仕事用のバッグが1つしかなければ、どれを持って行こうか迷うことも、どこにしまったかわからなくなることもありません。当たり前ですが、毎日使うコーヒーカップを1つに減らせば、シンクに洗い物のコーヒーカップが溜まることはなくなります。よね。
でも、物が捨てられない?それには理由がありまして、
私たちがものを捨てられない3つの心理法則
- 選択回避の法則
選択肢が多すぎるとモノを選べなくなる - 損失回避の法則
人間は損をすることを非常に恐れてしまう。たとえ「より価値のある生活が手に入る」と言われても - 保有効果
自分が所有したものに、より高い価値を感じる。
この3つの心理法則が発動すると、私たちは物を捨てられなくなり、取る行動は現状維持ということになってしまいます。その結果、物が捨てられない悩みと、散らかったままの部屋が残るのです。
これらをまとめて、現状維持の法則といいます。これをどう乗り越えるかが片付けのポイントです。
真っ先に捨てるべきは「現状維持」。心を鬼にして、可能な限り選択肢を減らしてみましょう。
簡単なところから、仕事用の靴、バッグ、筆記用具、食器などから見直してみてください。
食器は最小限にすると絶対にシンクに洗い物がたまることがありません。一度選択肢が限られた状態を作ると、その快適さから、さらに減らせる物はないか探すのが楽しくなってきますよ。
片付けの原則2:「初速最大化」の原則
やるべきことに取り掛かるまでの時間を最短にする。
やらなきゃいけない仕事が山積みなのに、デスクを片付け始めたりしてませんか?無駄な時間、脳のエネルギーを使わずにやるべきことを最速で始められる環境を作りましょう。
やるべきことを最速で始められる環境とは
- 必要なものを手に取りやすいところに置く
もちろん無駄なものがそこにないのは当たり前。やっぱりモノを減らしましょう - 手順を減らす
ステップを最小化すれば、その行動から生まれるアウトプットが向上し、時間が短縮できます
20秒ルール
人間は、取り掛かるまでに必要な時間を20秒短縮すると、それを習慣化できる。逆に20秒余計に時間がかかるようにするとその習慣をやめられる。これは心理学者ショーン・エイカーが行なった研究「20秒ルール」の鉄則です。
作業に取り掛かるまでのステップ数と同様に、取り掛かるまでの時間を意識して減らしてみましょう。
アフォーダンスのデザイン
アフォーダンスとは「環境が行動を規定している状態」のことを言います。
「その環境で、何の行動をとればいいのか一発でわかるようにしておく」
読みたい本があったら、本棚にしまうのではなく、前日のうちに机の上にその本だけを置いておく。そうすることで机の前に座った瞬間「今日はこの本を読むんだ」とわかる。これがアフォーダンスのデザインです。
アフォーダンスのデザインという考え方は、片付けや物の配置、部屋の構成を決めるときに役立ちます。その場所では何をしたいか、そのために必要な最低限の物は何か、逆に集中力をそらすものは何か。それらを考えていくと自分がやりたいこと、理想の生活に不要なものを処分する基準が生まれます。
アナログだけど、付箋を貼ってみる
場所と行動の結びつきを強化するために、大きめの付箋にマジックで「ここでやるべき行動」を書いて貼っておく。すーごくアナログでちょっと恥ずかしい方法のようで、効果絶大です。
デスクなら、「勉強」「仕事」と貼っておく。ついつい食事をしたり、動画を見たりしているうちに不要なものが増えデスクが散らかるのを避けることができます。
もともと発達障害などで物事の習慣化が難しい方のための治療法として編み出された方法です。どんなズボラな方にも即効性があります。
おすすめ付箋は全面に接着剤がついている強粘着タイプ。まずは一度騙されたと思ってお試しください。
片付けの原則3:「ローコスト管理」の原則
「管理コストの高いもの=整理やメンテナンスに手間がかかるもの」を捨てる。
管理コストとは
- 整理整頓にかかる時間、エネルギー
- メンテナンスの手間
- 探し物の時間
- そのモノが占めるスペース、など
管理コストが高いものの典型は衣類です。皆さんの収納スペースもほとんどが衣類で占められているのではないでしょうか?
たくさん衣類があるとウォークインクローゼットでもない限り全てをハンガーにかけておくのは難しいですよね。綺麗に畳んで収納ケースにしまって、衣替えをして、クリーニングに出して、と膨大な時間と手間がかかります。
片付けをする時はそれを取っておくことで、どれだけの管理コストを払っているか考えるべきです。「使ってないけど、捨てるのがもったいない」そう思ってなんとなく取っておいたモノたちに、あなたは何らかの管理コストを払っているのですから。
管理するのに手間がかかる無駄なものはなるべく捨てましょう。
さらに、リターンを生まないものも捨てる、買わないと決めておくといいでしょう。
リターンを生まないモノとは、持っていることでお金、時間、感動などを生まないモノ。自分の資産になったり、時間が節約できたり、感動できる体験ができたりするモノにのみ、時間とお金を投資しようと意識してみてください。
片付けの基本3原則を守り得られるもの
基本3原則を徹底したら、自由な時間、やるべきことにすぐに取りかかれる環境、散らからない部屋、決断力が手に入ります。いいことづくしです。
管理コストや探し物の時間がどれだけ莫大な損失か気づいたら、早速部屋の片付けに取り掛かってみましょう。
とはいえ、何から手をつけていいかわからないというあなた。管理コストが高いものの代表、衣類から始めましょう。次の章ではクローゼットをスッキリさせる5つのコツについて解説します。
クローゼットをスッキリさせる5つのルール
1.ハンガーの数を限定する
衣類を畳むのをやめて、全てハンガーにかける。ハンガーの数を限定し、それ以上の服を持たないと決める。冠婚葬祭や夏服、冬服も合わせて最大15本ぐらいが適切。難しいようなら、まずは30本など自分なりに可能なハンガー数を決めましょう
2.「着やすい服」「高級な服」のみセレクトする
少ないワードローブで何を持つべきか、それは着やすさと高級感で選ぶべきです。高い服はたくさん買えないし、着やすい服はいつも着ちゃうし、で自然とクローゼットの中身が減っていきます
3.衣替えをしない
というか、服の数を制限したら、持っている服全てをハンガーにかけ、クローゼットに並べておくことができるので、年2回の衣替えは必要なくなります
4.1イン2アウト
いきなりハンガー15本分まで服を大量処分するのはさすがに難しいので、1つ服を手に入れたら持っている服を2つ処分してください。このルールを徹底すると、「2着処分してでも欲しいだろうか?」と自問自答することになり無駄な買い物が減り、着まわしやすさ、オールシーズン着れる、多機能など本当にいいものだけを選ぶことになります。
5.色を制限する
「自分のテーマカラー+合わせやすい色」を決める。3〜5色、多くて5〜7色ほどで服を揃えましょう。著者はテーマカラーを青、その他を白、黒、グレーのベーシックカラーで統一しているようです。女性の場合は赤系の色を取り入れた方が魅力がアップするといわれているので活用してみてください。
以上5つのコツを押さえれば、クローゼットには合わせやすいカラーで着心地のいい服と高級な服のみが揃い、朝何を着ようか迷う必要がなくなり、無駄な買い物が減り、洗濯物を畳むという面倒な作業から解放されます。
ぜひ活用してみてください。
より具体的にワードローブの揃え方を知りたい方は
「あなたを魅力的に見せる服10着でワードローブを作る方法。」の記事もおすすめ。
「フランス人は10着しか服を持たない」から学んだワードローブの選び方、必要な服の見極め方などを解説しています。シーズンごとに必要な服10着の内訳を参考にしながら自分なりのワードローブを考えてみてください。
「片付けの心理法則」が気になった方に本書の目次
- 第1章 片付けの基本・3原則
- 第2章 心理的片付けで得られる5つのメリット
- 第3章 モノが勝手に減っていく7つの質問
- 第4章 毎日の片づけ習慣7
- 第5章 エリア別・片づけの鉄則5
- 第6章 時間を最大活用する7つのテクニック
- 第7章 人生を最大化する8週間プログラム
今回説明した第1章で、片づけの基本を理解したら、より具体的に物を減らしていくためのルールやプログラムを解説してくれています。選択肢が少ない方がいいことは理解できたけれど、どうやって物を減らしていけばいいのかわからない、それなら本書をさらに読み進めて見てください。
自然と散らからない部屋が出来上がる具体的な方法に出会えます。
DaiGo
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